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何かを成し遂げたぞ、と思いながら暮らしてる50代ってどれくらいいるんだろうか

おはようございます。

小泉今日子の「小泉放談」を読んでます。

 

2016年2月に50歳の節目を迎えた小泉今日子が、人生の先輩たちとともに、これからのオンナの生き方を考える対談集。 豪華ゲスト陣は、樹木希林美輪明宏、YOU、上野千鶴子江國香織いくえみ綾吉本ばなな槇村さとる小池百合子etc. 小泉今日子本人による本書描きおろしのエッセイも収録。

今から4年ほど前に出版された本。

トップバッターが、YOUでした。お2人はずっと前から仲良しなんですね。

 

その中で、彼女がこうYOUに言ってます。

小泉 今、私が思うのは「この先、何を残せるか」っていうことかな。YOUは出産して、子どもが大きくなってということろまで成し遂げているけど、独身で子どもも持たなかった身からすると、いったい自分は世の中に対して何ができるんだろう?みたいなことを、やっぱり考えたりするんですよねぇ。

知らなかったんだけれど、YOUは子どもさんがいるんですね。私の娘たちと同い年くらい。23,4才かな。

 

こんな風に言うのを読んで、驚きました。

 

若いころからアイドルとして一世を風靡して、俳優としても活躍している彼女からこういう言葉が出てくるっていうのが。

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私の妹は結婚していて子どもがいなくって、若いときからすっごい頑張って働いてて昇進もしています。

 

私はいつもすごいなぁって見てます。私ができなかったことをやっていて、稼いでいて、洋服にも化粧品にも身の周りにもお金を使っていて、私は子どもたちの教育費やらなんやらで自分の洋服にそれほどお金を使えないって時でもサクサクと買っていくのが羨ましかったなぁ。

 

子どもが成長して手がかからなくなった今、私に仕事は残ってない。妹にはある。

 

私が子どもを産んで育てている20年ちょっとの間、誰にも負けずに働いてきた妹が得たもの、私が仕事を諦めて子どもを育てて得たもの、何をどうしたって比べられるわけじゃないけれど、好むと好まざると産む性として生まれたことで選択や可能性の様々でいろんな感情が生まれてきてしまう。

 

もしかしたら、妹は妹で、子どもを産まなかったことでさまざま複雑な感情があるのかもしれない。いや、あるんだろうと思う。

 

私が、何人にもなれなかった…と中二病みたいな青臭いことを考えてみたところで、結局何かを成し遂げたっていう満足感や充実感のある50代ってどれくらいの割合でいるんだろうな、とも思う。

 

私は子どもを育てて、何かを成し遂げたっていう感覚が全くないんだなぁ… 子どもは私の所有物じゃないし、子どもの話ばっかりしてる人と話をするのが苦手…

 

上野千鶴子の「おひとりさまの老後」に書いてあったこと、結婚しても子どもを産んでも独身でも、そのうちひとりになるときが来る。(私の母みたいに先に逝けば父がひとりになるけど)

 

子どもがいようがいなかろうが、みんな結局ひとりなんだなと思う。夫がいようがいなかろうが、自分の老いをどう過ごしていくか、考えなきゃいけないのは自分自身。

 

妹もそのうち定年がやってきて仕事に幕を引く時がくる。その時になったら、話をしてみようか。彼女の選択と私の選択といろんなあれこれを。

 

小泉今日子は、この本で、

小泉「だから、たとえば「こんな企画があるんだけど、誰か実現してくれないかな?」って思いついたら、エージェントとの関係なんかも含めての新しいやり方とか、その方法みたいなものをいろいろ試して、いいものを残せていけたらいいなぁとは思ってる。

とも話し、「何かを残したい」という思いを形にしようとしていて、実際、この年、2015年2月に「株式会社明後日」を設立。演劇、映像、音楽、出版など、ジャンルを問わず様々なエンターテイメント作品をプロデュースしています。

 

彼女が若い時から築いてきたポジションや信用があるからこそのさまざまな仕事、その場を広げていってるのとても尊敬します。

 

Podcsastも面白いですよ。ジェンダーフェミニズムに関してもたくさん話してます。

 

それでは今日はこのへんで。

あじさい