「鬼滅の刃」ネタバレなし感想「人気の源は何か」
どうしても気になって観てきました。「鬼滅の刃」
ネタバレなしで感想を書いてみます。
私の「鬼滅」の知識
映画を観るにあたって、最低限の知識があれば楽しめるんじゃないかと、マンガ原作・アニメを履修済みの娘に言われました。
マンガ原作1巻の1話を読みました。私の知識は、家族を鬼に惨殺された主人公が、鬼になった妹を守りながら鬼に復讐し、鬼にされた妹を人間に戻すべく格闘する話で、鬼を退治しようとする鬼殺隊という存在があるということだけ。
実は名前に関しても、主人公が炭次郎、妹が禰豆子ということしか知らず、一緒に旅をしている2人の名前すらわからず、映画を観に行ったわけです。
色彩と動きとキャラ
色がとても綺麗でした。マンガ原作には色が付いていないので、このさまざまなキャラクターの着物などの色を付けたのはアニメ制作者ってことですよね。
素晴らしいです。
色と言えば、子供たちに人気な戦隊ものやプリキュアなども色でキャラクターが決まってます。(私が子供のころはゴレンジャーでした…)子供からの人気がすごいと聞いて、納得しました。とてもわかりやすい。
そしていちいち全てのキャラクターが立っています。炭次郎、亥之助、善逸、禰豆子、煉獄さん。そして対抗する鬼たちも。もちろん観ていると、主人公の炭次郎に気持ちを重ねていくんですが、鬼たちも魅力的過ぎて、いつのまにか鬼の立場で見ていたり。
戦いの動きもダイナミックで美しく、原作の素晴らしさに付け加えてアニメ制作でこの「鬼滅」人気が高まったんだろうなと納得しました。
これまで読んだ作品を思い出す
この映画を観ていたら、今まで私が読んできた物語を思い出しました。
強大な力を持つ相手を前に生まれるのが絶望しかないのは、「進撃」の巨人に対峙するエレンと同じ。鬼に階級があって、ひとりを倒しても強い相手が出てくるのは「ONE PIECE」。
主人公が親を殺され、復讐に向かうのは「ハリーポッター」。楽しめる要素が散りばめられています。
家族や親への思いと愛情
私が観に行った時にびっくりしたのは、平日の午前中だったので子供たちは全く居ないのは当たり前として、老齢の方たちが多かったこと。
それほど話題になっているという証左なんだろうけど、このお話が主人公の家族への愛情とか妹への献身とか、そういう要素に惹きつけられてるように思う。
この、映画興行の歴史を塗り替えようかという快進撃の裏にある原因に挙げられるものとしたら、主人公の持つ「愛情」の深さに皆が共鳴しているというのが大きいんじゃないか、と感じました。
今期のドラマを観ていても、主人公がいまいち好きになれないものは観る気が失せるんですよね。やっぱり「鬼滅の刃」の主人公炭次郎の魅力って大きい…!!
彼は家族を大事に思っていて、友人への思いも篤く、鬼殺隊の経験豊かなメンバーを尊敬する。彼の愛情深さはとても眩しい。今の時代、コロナ禍にあって気持ちがひりひりしていて、マスクなしには外を歩けなくて、鬱憤もたまる日々にある私たちにまっすぐな目を向けている炭次郎。
現実ではなくとも物語の中で、逆境にあっても負けずくじけず自分より強いものへ向かっていく炭次郎に希望を見出してるんじゃないか。
私たちは現実だけでは生きて行けなくて、こうやって物語の中に入っていってそのキャラクターの生きざまを見ることで自分自身を鼓舞し、なんとかやっていこうと日々頑張る気力に還元しているように思いました。
アニメでもマンガでも映画でも芝居でもライブでもそう。
この映画が老若男女に大ヒットしているのは、内容の分かりやさ、素晴らしさに加えて、2020年という年だったからというのもかなり大きいんじゃないかと思えました。
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あじさい