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おっさんずラブ -in the sky- スタッフが説明せず主演俳優を矢面に立たせたことに対する怒り

おっさんずラブ続編… まだつらつらと考えています。

前に進もうと思いつつ

去年のドラマで余りにもしあわせな気分になれたし、牧と春田という二人の関係が大好きだから、今回の続編の内容が喉に刺さった魚の骨のように、いつまでも鈍い痛みがなくならない。

 

一つ前にも書いたように、テレビ局の拝金主義や取れるときに取っておこう的売らんかな商売に辟易しつつ、主演の俳優さんが前向きに頑張ろうとしていることで納得しようとも思っている。

現場の俳優に押し付けるのはやはり違う

テレビ局も公式Twitter Instagramも、ブームになったときにはあれだけインタビューを受けていた監督もプロデューサーも脚本家も、この騒動についての感想も考えも出していない。

 

ただひとり。主演の俳優さんが、自らの有料ファンクラブでブログを更新し、このことについて(春田と結婚するに至った牧凌太が出演せずに新しいドラマを同じタイトル、同じ役名で演じること)の考えを真摯に語っていた。

 

すごく辛い選択を迫られたことも伺えるし、彼がいちばんきつい気持ちを抱いて新しい現場に向かっているんだということも伝わってきた。

 

だからこそ、彼一人に押し付けて他の人たちがだんまりを決め込むその形には違和感を覚えてしまう。

 

なんで誰も彼に助け舟を出さない?彼がひとりで背負って傷ついているのを皆が見てて分かっていながらそれを良しとする?大人じゃないの?

不満は牧凌太の不在じゃない

私は続編に牧凌太が出ないことに不満を述べているんじゃない

 

このドラマは、純愛、性別の関係ない、人を愛することの大切さをずっと伝えてきて、春田と牧が自分たちが必要なのは誰なのかに正直にまっすぐに向き合って結論を出したからこそこのドラマの素晴らしさに心を動かされたわけで。

 

そのふたりの関係は永遠だ、と公式のTwitterで載せながら、次の日には同じ名前の同じ役者の演じる主人公はそのままで別の人たちとラブバトルをするとの発表。

 

びっくりですよ。

 

そこに誠実さはあるのか?映画の中じゃなくてTwitterで新しい写真をあげて”永遠”を謳う。そのすぐ後にですよ。主人公の名前をせめて一字だけでも変えてくれれば…

 

それだけで全然気持ちは違ったはずなのに。牧凌太が出ないことがこの騒動になってるんじゃない。

 

永遠と銘打って終わりにしたその人間関係の一方だけを続投させ、名前も変えずにパラレルワールドだという免罪符を使って押し通そうとしているように見えてること。

ヘテロな主人公のループ

春田と牧が結婚という選択をして、その先に待ち受けるさまざまな大変なこと、(この国では法律的に結婚すら認められてないのだから)それを描く気は無いのは残念だけど、百歩譲ってまあいいことにする。

 

2018年連続ドラマの春田というのは、異性にしか興味がなく、自分の好みは「ロリで巨乳」と言って憚らない男だ。そんな男が牧凌太と出会って変化していく、その過程を描いた。

 

そこに見えた葛藤とか迷いとかいろんな春田の人間らしくて泥臭い感じを目の当たりにした私はラストで自らに唇を寄せていって、寸前でThe Endだった終わり方に痺れた。

 

そんな春田がまた続編ではリセットされ、ゼロに戻るという。また異性にしか興味がなく男を好きになるなんてあり得ないって思ってる春田を最初から見なきゃいけないのか…

 

はぁ、しんどい…

 

男が男を好きになる。そこをコメディで描くというのは、連続ドラマでも気になったけれど、パワハラやいじりに繋がりそうな描写が出てくるのかなぁとウンザリする。

人を好きになるのに、年齢も性別も関係ない! 1週間がんばった世界中の人々へ。 土曜の夜に、笑って泣いて…そして明日から少しだけ頑張りたくなる、誰かに恋をしたくなる! 令和最初の究極ピュアラブストーリー『おっさんずラブ-in the sky-』に、どうぞご期待ください。

https://www.tv-asahi.co.jp/ossanslove-inthesky/#/?category=drama

 

公式からの抜粋ですが、やはり年齢性別関係なく恋をすることの素晴らしさをメインにするんだね。そして「究極ピュアラブストーリー」。どこかで聞いた言葉だなぁ…

 

主人公春田はこの先どれだけ同じ名前で違う人たちとの恋愛を続けないといけないんだろう。そしてラストで成長したかと思ったらまた

 

”間が悪くてお人よし、まっすぐで優しくて、ちょっぴりおバカ―。そんなモテないポンコツ独身男”

 

に戻らないといけないんだろう。今のところこの際限ないループが見えて辛い。

どうしても公式への不信が消えない

これまでも、連続ドラマの公式TwitterInstagramに関しても時々あれ?と疑問に思うことがあったりしてその露出の仕方はそれほど好きではない。

 

ドラマは本編だけで完結するものだと思う頭の古い人間なもんだから、映画の中で出てこなかったショットなどを公式Twitterに出してきて説明するのも好きではない。

 

そこにアクセスできない人たちは置いてきぼりだ。

 

言いたいこと描きたいことは本編の中に入れるべきだと思う。

 

そして今回の続編騒動の一番の問題が公式Twitter Instagram。続編発表とともにアイコンが続編仕様となりそのままのアカウントで引き継がれた。

 

ファンからの抗議不満がすごかったのだろう。Twitterのアカウントのアイコンは変えられた。(Instargramは何故か変えられぬまま)

 

それから、せめてプロデューサーが現場監督の責任者として何らかの言葉を出して欲しかった。上にも書いたが、主演の俳優ひとりを矢面に立たせないで欲しかった。

 

大人が大人の仕事をして欲しかった。それがほんとに残念。

これから

さて、言いたいことは大体言った。スッキリもしないけど、これ以上ああだこうだこねくり回していても自分の気持ちも上がらないし何だか毎日がつまらない。

 

前向きに行こうと思わせてくれたのは、昨日、Twitter友達のきのくろさんが書いたこの春田と牧の(続編も絡めながら)お話を読んだから。

https://privatter.net/p/5057961

 

癒された。泣いた。そしてこのようなお話を書いたきのくろさんの創作力のすごさと愛に圧倒され羨ましさが募った。

 

彼女なりの続編へ向けての態度がとても眩しかった。そしてもうひとりTwitter友の潤さん。彼女はひたすらおっさんずラブへの愛を叫び続けていて、既に劇場版は20回近く足を運んでいる。この応援上映時のブログ記事がとても素晴らしい。

 

http://watashi-thukuru.seesaa.net/article/470583392.html

 

続編に対しても複雑な気持ちを持ちながら、主演の俳優さんへの固い信頼感が熱い。

 

二人共自分なりのスタンスで応援しようとしている。文句ばかりをたれ流さずにどういう方向で前向きにやっていくかを考えている。

 

そして私。

 

公式はできるだけスルーしていこうと思う。それほど情報を集めずにいこうかと思う。(どうしてもいろんな情報を集めがち、性格上)

 

続編に出てくる春田創一は連続ドラマの春田とは別の人。そう考えるのは同じ名前だからほんとに難しくてそこがネックになってるんだけれど、続編のビジュアルを見ると連続ドラマとは全く違っている。

 

それは主演の田中圭が意識してそうしてるんだと思う。そこに賭けようと思う。

 

この続編のオファーを一度は断った田中が、いろんな大人の事情があったとしても引き受け、新しい春田を作り上げていくその様をちゃんと見ようと思う。

 

本編を大事に、公式SNSは気にせずに、新しく出演する俳優さんたちとのケミストリーも楽しみにしつつ、新しいドラマを待とうと思う。

 

2018年に生まれた春田創一と牧凌太はどこかでしあわせに、時には向かい合いながら時には離れつつも、でも一緒に生きている。それだけは確かだ。

 

長い文章を読んでくださりありがとうございました。

 

劇場版を観た感想もよろしければ。

http://yutaka-sukkiri.com/2019/09/10/maki-ol-movie/

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あじさい