「アンサングシンデレラ」4話まで視聴して　＜ネタバレあり辛口気味＞

視聴前からかなり期待していたドラマ。薬剤師の奮闘を描いたもの。

キャストに、石原さとみ、田中圭、成田凌（清原翔の代役）と聞けば期待感が図らずも高まるというもの。桜井ユキ、井之脇海の演技もかなり楽しみ。

辛口ですが…

最初に気になることを言ってしまおうと思います。

薬剤師は救急や病院の病棟でかなり活躍しているとは思うんだけれども、病院を主な舞台として見た場合、やはり医師や看護師の描写がどうなんでしょう…　ってことが気になってしまい…

医師を悪者にして薬剤師を引き立たせる（1話、4話）、という手法がね…　今までそれほど薬剤師メインなドラマってなかったし、その仕事を知らしめようとするこのようなドラマが、簡単に職業で善悪を決めつけるようななやり方を取ってしまうのに違和感がどうしてもあります。

それから、薬剤師が入院している患者と向き合うという、見ていて新しいなと思うんですが、そこに居るはずだろう看護師の姿がないのがとても気になるのです。

いろんな病院があっていいと思うし、薬剤師さんの中で特に信念を持った異色な主人公というのもいいと思う。

ただ、リアリティという面を考えると、どうしても、この病院の医師や看護師はどこに？（医師は出てくるが）と頭にはてなが浮かんでしまうのが正直なところ。

薬剤師がその仕事をどこまでやるか。4話で葵が「薬剤師として責任もちなよ」って同僚・羽倉に詰め寄るところ、医師や看護師の領域に踏み込むって事と、どう線引きするんだろう…　見ていると、越えてしまってるように思えてね…　もっと医師や看護師と協力しながら、会話しながら患者のことを考えるんじゃないのかなあ…

薬剤師を中心に据えて、その働きぶりを病院内での様々な職責を担った人たちのバランスのようなものを見たかった気がする。単に医師を悪者にしないで…

大河ドラマで、あまり歴史上名前が残っていない人物を主人公にしたときに、苦心して有名な人物と直接話をさせたり、その有名な人物に影響を与えたようなエピソードをもってきたりする時に感じるのと同じ匂いがして困ってしまう。

救急外来に薬剤師は常駐しているのかもしれないけれど、わざわざ医師の間違いを薬剤師が指摘するとか窘めるとかもあったり、なんか見ていてむずむずしてしまうんですよね…

3話では、患者に対する思いからかなり暴走気味の主人公・葵（石原さとみ）へのカウンターアタックのような人物として、小野塚（成田凌）を配置していたと思うんだけど、彼のセリフにいちいち頷いてしまいました。

でも、葵の行動はその上を行くもので。小学校の教師の患者のために、教え子たちに会いに行って…　というのも、う～～～～～ん、やりすぎ感が否めない…

いちばんの問題はなんだろうって考えたんですが、たぶん、私が主人公の思いに同調できなくて、え？そんなことしちゃうの？そんなこと言っちゃうの？え？え？え？って思ってしまうからだと思います。

個人の好みだと思うので辛口ごめんなさい…

清原翔が急病で降板。代役として成田凌が出演しています。

彼の役は、葵と同じ薬剤師なんだけれど、金銭的な面もあり、現在はドラッグストアの薬剤師として働いている。でも、本当は、救急に携わりたいという希望を持っているひと。

私が、葵に感じていることを、彼が言葉にして反論していたので、3話は最後まで見ることができた感じ。”理想”と”現実”のはざまでもがいていて、理想には目をつぶり見ないようにしていた小野塚。

葵とのぶつかり合いでその”理想”を少しだけ見ようという気持ちになった…　ように見えました。

葵の勤めている大病院が人手不足だっていう伏線があるから、小野塚がそこに収まるような感じなんだろうけど、簡単に安易にその流れにしちゃ物足りないなぁ…

しかし、4話の最後で「薬剤師は医者の奴隷」とまで罵詈雑言の限りだった羽倉の父親（医師）が簡単に考えを変えちゃうイイ人になっちゃうのを見ると、なんだか不安…

仕事を決めるときにお金っていうのも大切なファクターだし、理想だけを追っているのが人生じゃない。葵がしていることは本当に素晴らしいことだとは思うけど、彼女が患者に向き合う時間を作れば作るほど、同僚の薬剤師が仕事をカバーしたりしてないんだろうか…とも思ってしまう。

だから小野塚のようなキャラを反対側に置くことでバランスを保っていると思うので、簡単に葵に堕ちないでほしいな（酷い）

成田凌にかなり期待。ほんとに期待。

薬剤師のお仕事。テレビの影響力って大きいから、ほんと誰かを悪者にして物語を作らないでくださいね…

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原作ありなのですね。

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