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今週の直虎と政次 ~21回 おんな城主直虎~

今週は、直虎拐かしプラス旅の男の名前を知る回で、政次の登場が少なめでした。直虎とのツーショットもなく、このシーンがふたり一緒に映っている唯一だったかな?と。

 今週の直虎と政次

前回の囲碁のシーンがすごおく和やかで穏やかでふたりの関係が更に進化していっている様子が垣間見られて、なんだかほのぼのしちゃった分、今回直虎の危機に際して、表向き心配している姿や一生懸命救うといった姿勢を見せられない政次の苛立ちや苦悩を見ていたらまたギリギリ痛くなりました…

 

これ、制作側の思う壺なんでしょうね。やっぱり政次が苦しんでるところ、不憫なところ、感情を押し隠しているところ、そういうのが視聴者にうけると知っているから。

 

お寺で、直虎の救出をじっと待つあの趣き、助かったと聞いた後に見えるか見えないかくらいに小さく吐くほっとしたため息。ここまで感情を抑制していて、それなのに見ているものには全部わかってしまうという空気やら佇まいやら、言葉を介しない表現を毎回見せつけられていると、もっともっと、と思っている自分がいてびっくりします。

 

なんか視聴者って貪欲ですよね。

 

さて。

 

今週の政虎は、やはりこの↑の写真の後、政次のいつもの「それではこれで」と座を辞す際の視線と、行ってしまう政次を目で追う直虎のどうにも今まで見たこともないような表情じゃないかなと。

 

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ちょっと写真が粗くてイマイチですが…

この2枚だと、どこを見てるかわからないんですが、動画で見ていると、何度かちらちらと直虎の方を見ています。

 

政次の視線と直虎の視線の合っているような合わないような…甘酸っぱくて切なくて見てる方が恥ずかしくなるよ。中高生かよ。両思いかよ。

 

そして直虎。

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行ってしまう政次を目で追いかけるなんて!!直虎のこの表情からいろんなことが読み取れますよね…

 

直虎が猪突猛進で周りのことをあまり考えずに行動してしまうこと、それを直之が叱責しているところへ政次が現れる。直虎のこういう無鉄砲さを窘めるのは鶴である政次だったはず…

 

子供のころ、亀のことを考えずに先を急ごうとするおとわと、彼女に対し「ば~~~~か」と叱る鶴の関係がとても好きなんですよ。でも、今は家臣の前では敵対する関係なふたりはそんなことは許されず。

 

直之は皆の目の前で、大声で堂々と殿である直虎に進言なり文句なりを言うことができる。それを見せつけられる政次の苦しさが感じられるんですよ。タイトル下の写真で真ん中後方にいる政次は真正面を見ない。斜めを向いていて彼らを正視してないんです。

 

そして言いたいこともぐっと呑みこんで、素っ気なく去る。だってつらいもんね。これ見てるの。とても私的意見ですが、ここにいたくなかったんじゃないかな。政次。

 

翻って直虎。

 

政次の井伊家に対する深い思いに気づき、お互いを利用するという関係に至ってから、木材泥棒の件で政次の考えに反発しつつも、正しさも痛感した直虎は、前回高瀬の処遇について政次のところへ行き相談もしていました。

 

今回、直虎は政次に叱ってほしかったんだなぁ。ただ単に、「何やってんだ、ば~~か!」って。怒られて叱られて、ごめんなさい、もうしません、て言いたかったんじゃないかな。一言も言わずに去っていく政次を追う目がそう語ってるように見えます。

 

これは直虎の政次への甘えですね。師匠を慕う弟子のような?

 

恋とか愛とか、そういう感情は直虎にはまだわかってないと思うんです。直親への思いは恋じゃない。愛だったかもしれないけれどそれは家族に対するものと同じ。だから、直虎にとって、女性として誰かを愛するといったトキメキという感情は未経験だと思うんです。

 

だから、まだこの時点で政次を目で追っちゃう気持ちは、「ああ、先生に怒られる!!!あれあれ、先生無視していっちゃったよ…」 みたいな、バツが悪い感じ。

 

でもふたりの関係性は明らかに変わってきていると思います。内外の憂慮に対する相談をし合う間柄。囲碁を打ち合う親密さ。

 

「言いたいことは言うたか」

「言うた!!」

 

と思っていることをお互い出せる幼馴染+領主家老な感じ。

 

そして、今回、このふたりの関係に更なる変化をもたらすであろう存在が公に現れました。

 

龍雲丸。はじめ、彼の登場で3角関係とかそういうなんか面倒くさいのしんどいなぁって思ったんです。でも。

 

彼が井伊谷の外からもたらす考え方や雰囲気や家臣じゃない故に生まれる直虎とのダイレクトで頓着しない関係が、きっと家臣始め、政次に大きな影響を与えるんだろうと思うんです。

 

Twitterにも書いたけれど、自制心が人一倍効いて、直親を裏切ったことで封印している(ように見える)直虎への思いが、この人物によって解き放たれたりするのじゃないかなと。

 

21回で直虎の内面の成長を見せ、そして政次だって今のままではなく他の力によって否応なく自分の感情と向き合い、それを自己満足で終わらせないような、そんな流れを期待しつつ。

 

なんだかいつもそんなことばかり考えてるのですが、公式でそれをまた裏切ってほしいとも思う倒錯したような思いもあったりして苦笑する毎日です。

https://yutaka-sukkiri.com/2017/05/31/nao-21/

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お越し頂きありがとうございました。

あじさい