今週の政虎 ~政次の感情と覚醒~
この顔。鶴ですね。怒ってる。拐かしの件もあるからひとこともふたことも言いたい。けど冷静じゃなきゃだめじゃん、俺家老。的にお仕事モードになるんですよねぇ。
今週の政虎
ちょっと立ち直れてないです…
ひとって忘却曲線があって、時間が経てばだんだんと忘れるもんだろうに、経てば経つほど痛みが増すっていうのが、どうにもこうにも。政次の初恋拗らせ具合もたいがいだけれど、私もどうよって感じの日々です。
兄と妹
ふたりの関係については今までもああだこうだと書いてきましたが、ここに来て、なんだかふたりが兄と妹のように見えてきました。
小さい頃から傍にいる家族のような。そう見ていくと、ふたりだけの和解をした後に、直虎が何かにつけ家老の判断を仰いだり、気にしたりするのもなんかわかる。お兄ちゃん怖いから、怒られないようにとりあえず話通しておこっか。みたいな。報連相遅いからお兄ちゃん機嫌悪いんだけど。
でも、政次はもう自分は煩悩滅した、と思ってるフシがあるから(囲碁の和み具合とか)それはそれでいいんかなぁと思ってたら。
龍VS政
龍雲丸率いる木材切り出し隊を現地に見に行ってすぐ、視線がいろんなところに。カシラを探してるたぶん。
木材泥棒騒動の時に、六佐に膝ドンしてなぜ殿が打ち首にしないのか、その理由を聞き出してました。
- その賊とお知り合い
- 恩があるよう
というような情報を得たにも関わらず、直虎に問い質すことはせず。私情をはさまずに、公の立場で諌めることに徹する政次はほんと理性のかたまり。かたまり過ぎて直虎に直接聞けないもんだからひとり悶々とねちねちとその賊のことを考えていたに違いない。暗い… 暗いよ、政次。
何かしらあると直感でわかるし、直虎自らリクルートしてきたしで、政次の奥の奥に押し込めてあった、嫉妬のような感情を少し引き出しつつ。好きなひとのことは全部見えちゃうわかっちゃう悲しさ…
現場にて。カシラが誰かもすぐにわかっちゃってましたね。絶対お行儀の悪いことなんかしないっていうひとが足をど~~んと。これこそ、見ててわかりやす過ぎるザ・マウンティングでしょう。彼氏ヅラの顔もピクピクしちゃって余裕のなさが浮き彫りで。ひたすら笑えました。
で、現場が思ったよりも仕事が捗っているし、技術もありそう。そしてカシラは嫌みを変化球にして返せる瞬発力もある。政次的には反対したい気満々だけど、とりあえず様子見って感じで。やな予感しかしないんだけどってのが政次見ててわかる…
嫉妬が顔を覗かせる
直虎がやりたいことを反対するのは無駄だとわかってもいるし、そして何より直虎の思いを叶えてあげたいという気持ちが昔から強い。
だから、直虎の笑顔が見れるならどんなことでもやる。
なのになのに。今回直虎が笑顔を向けるのは、龍雲丸という… はぁ…
直親がいた時から、自分の思いをどうにかしようなんていう感情はどこかに置いて来た筈で、それなのに、ぽっと現れた男に秒でかっさらわれる。直親にはしょうがないと思えたけれど、こいつは…こいつにだけは…
宴会に龍雲丸がやってきた時に政次の視線がすぐ龍に。龍は微笑みながらず~~~っと虎見てる。虎を見てる龍をず~~~~っと政次は見てる。龍が虎に近づきながら猪取ってきますよと言ってる時も視線は動かさず全身で見て、聞いてる。画面に見えない政次も視聴者は見えるよ… #おんな城主直虎
— hydrangea@あじ (@hydrangea_11) June 5, 2017
直虎が動くと、政次の視線が動いてるのがわかるんですよね。全身で彼女を追ってる。
小さくてわかりにくいけど、直虎が動いてるのを追ってるのがわかるのが何とも…#おんな城主直虎 #小野但馬守政次 pic.twitter.com/wy8qgdNXTp
— hydrangea@あじ (@hydrangea_11) 2017年6月8日
龍雲丸が入って来た時もすぐに気付く。龍雲丸が視線を直虎に合わせたままでいることも見てる。龍雲丸が近づき言葉を交わしているのも、直虎が全身で喜びを表しているのも、視線を動かさずじっとしたまま、針で全身を刺されているかのように感じている。(と私には見える)
ふたりのやり取りをこれ以上見るのが辛かったのか、直虎が知らないうちに恋しちゃってるのを目の当たりにするのが耐えられなかったのか、それともそんな風に感じてしまう自分に気付いてやりきれなくなったのか。
くだらんぞ、但馬
こんな自分の感情なんて、今まで政次は口にしたことがなかった。溢れ出てくる思い(主に煩悩)に関して自分を戒めてるのかなぁ。好きだとか欲しいだとか、口にするのはくだらぬ。くだらぬし、そんなことをしたら滅びるだけ…(おとなの掟参照)
もうそんな次元のことから自分は抜け出せた筈。直虎のために生きる、それだけが自分の喜びであるし幸せだと思えた筈。荒野にいようとそこでの幸せというものがある、という役者さんご自身の言葉もあります。
今の世の中、満たされることが善だという考え方が年々強まっている。でも、もっといろんな選択肢があっていい。荒野があっても幸せに生きていける。そこが着地点。荒野ですごく喉が乾いてもそれを楽しめる心でいたい。
— 高橋一生の言葉 (@takahashi_1_bot) 2017年6月5日
政次…
自分を律しようとする姿と自分でも抑制できない思いとで悩み苦しむ姿がもう語彙力が足りなくて言葉になりません…
何日経ってもこの場面の破壊力の大きさに恐れ慄いているところです…
この抑制できない思いが嫉妬なのかもしれない、と政次は気付いているのかいないのか。頑なに否定し続けるのか。ひとつ明らかになったのは、その感情が自分の中にある、と本人がしっかり認識した事でしょう。何か名付けられないけれども、そこにある感情。ここから始まるのかと。
龍雲丸がこじ開けて覚醒した政次の感情がどこへ向かうのか、次回が待ち遠しいです。
しかし、井伊谷のことばかりで、外の巨大な国々がどうなってるのか描かれず、静かにひたひたと鼻先まで近づいているのかと思うと怖い…
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