MENU

外国に住まなくても日本を外から見ることができる方法

f:id:hydrangea2602:20181118162727j:plain

お正月、何をしてましたか。私はもっぱらごはんを作って食べて飲んで、Amazon Primeでドラマを観ていました。

普段から早寝早起きなのですが、お休みの時はそれが更に加速してました。なので、夜中どころか日付が変わる前に目が覚めたりして。 

アメリカと日本

随分前に観始めて止まってしまってるのが、The Good Wife。昔のドラマ、ERで看護師役だったジュリアナ・マルグリースが好きで選んだのですが、収賄や不倫などのスキャンダルで逮捕された知事である夫に対し離婚せずあくまでもサポートする(苦悩はしながらですが)主人公の気持ちに寄り添えず。

 

 

今期、日本でこのドラマのリメークが始まるらしいのですが、どのように翻案されるのか。習慣や土壌、文化が全く違う国に持ってくるには相当の変更が必要になるでしょうね。

 

前期、フジテレビの月9で、アメリカのドラマSUITSがリメークされていました。偏見かもしれないんですが、やっぱりオリジナルを観てからじゃないと興味がわかないんですよね。だから観ていません。

 

基本知識の壁

以前から友人に面白いよと言われていたSUITS。時間のあったこのお正月にシーズン1全部観終わりました。シーズン2に入って少しストーリーに疑問符がついてきたのでそこで脱落。

 

 法律の知識もないし、アメリカ特有の知識も乏しい私は、全部楽しめたかというとそうでもなく。でもとっても面白い設定だし、キャラクターもそれぞれ魅力的だし、やっぱりテンポがいい。

 

ただジョークになると、お手上げです。ほんと難しい。アメリカやイギリスのドラマや文学を理解するには、底に流れている宗教や人種、歴史、社会などなど基本的な知識があるのが前提で、どうしても壁を感じてしまうんですよね…

 

面白いとか面白くないとかの感想を持つのは、オリジナルを客観的に俯瞰して観れているわけじゃなくて、あくまでも自分の世界に引きずり下ろして持ってきて、自分の枠の中で楽しめるかどうかなんだなあと。

 

自分には合わないなという作品っていうのは、好きな作品よりも実は気になって気になって、自分の未熟さを見せつけられるし、背伸びしてもなかなか見えない壁の中にあるものが欲しいのだけれども其処にたどり着けない悔しさを感じます。

 

違いがわかる

私の今まで観てきた外国のドラマはとても限られたものなのですが、それが与えてくれたものはとても大きいです。

 

英語という語学だけじゃない。日本の常識が通用しない全く違う場所がちゃんとあって、日本という島国が我々の唯一の世界ではないっていうことを知るのは、どれほど大切だろうかって思うんです。

 

自分たちが何者かを知る、他を知るにはもちろん外国へ一歩足を踏み出すことが重要だとは思うのですが、それにはお金も必要だし時間も必要だしパスポートも必要だしハードルが高い。のであれば、今ならこうやってネットで安価でいくらでも日本を外から眺められる。

 

ドラマや映画で外を知りつつ日本の制度や文化を考えてみる。

 

あまりの違いに絶句

それを痛感したのが、SUITSの後に観始めたこのドラマでした。

 

今は6話を視聴中。

 

とにかくびっくりします。アメリカのこと全く知らなかったんだわ!!!と叫びます。面白いのは横に置いておいて、刑務所という場所のあまりの違いにぶちのめされます。日本の刑務所だって、ドラマでしか知らなくてそこから想像するしかないのですが、ここまで違う場所があるんだというのは、あまりにカルチャーのショックでした。

 

で、何を考えたかというと、自由っていうことの意味です。

 

自由ってなんだろうなってことです。

 

椎名林檎が獣ゆく細道で、

孤独とは言い換へりゃ自由 黙って遠くへ行かう

 

 

 と謳っていて、自由。自由。自由かぁ… と考えていたところだったので、自分の考えを纏めたり燃やしたりするためにくべる薪のようなドラマになっています。

 

 

内へ内へ

 私が5年前くらいまで数年、中学の英語教師をしていた時に感じたことを書いて終わりにします。

 

生徒がほとんど外国に興味を持ってないってことにまず驚きました。英語が好きとか嫌いとかじゃなく、受験に必要だからというアイテムでしかない。

 

外国に行きたい人は〜?と聞いても全く反応なし。聴くのはJPOP、見るのは日本のドラマや映画や小説。

 

Beatlesの歌やレディガガのBorn this wayを教材に使ったこともありました。少しでも残っててくれると良いなぁと期待しつつ。

 

それから、若い先生方と話をしていて気づいたのは、外国に行ったことがない、そして行きたいとも思っていないっていうことでした。

 

社会全体のことを語るのはおこがましいのでやめますが、教員全体が内へ内へと向かっているなぁと感じた職場でした。興味があるのは部活、クラス経営。行事を無難に終わらせる、内申書絶対評価と言いながら相対評価でなければ通らない。コンサバ。

 

でも、外を知らなくても、内へ内へと向かう精神性が充満している社会でも、別に困らないのね。だからしょうがないって一言いってしまえば済むんだけれども。悲しい。

 

やっぱりね、色々な場所を知ろうとすることそれ自体が、そこから始まるものが私たちをどこかへ連れて行ってくれて楽しみがあるって信じたい。ホントにこのことわざ。これに尽きます。

 

井の中の蛙 大海を知らず

 

*****************

いらして頂きありがとうございました。あじさい